2007年 10月 09日
信州・軽井沢 01:レーモンド設計の「夏の家」 |
6日から8日まで信州の小布施、須坂、小諸、軽井沢にいた。二十数年前に小布施や信濃デッサン館などを見ていたが、その後の変わりようを見るのも一考だ。
最終日の16日は朝8時半に別所温泉花屋旅館を出、小諸の村野藤吾設計の小山敬三美術館、シェークスピア美術館、軽井沢のアントニー・レーモンド設計の「夏の家」(現ペイネ美術館)と聖パウロ教会、脇田美術館と吉村順三設計の脇田アトリエ(外観)、吉村順三設計の「森の小さな家」(外観)を見た。
アントニー・レーモンド設計の「夏の家」。
第一印象はインパクトが弱く、思いのほか外観も内部も小さく感じた。本や雑誌の写真で見るような毅然とした密度の濃さがなかった。これまでの期待度が大き過ぎたのか。
開口部に掛けられた変形した簾のだらしなさ、外壁の木板の薄さが感じらる貧相さ、それによる波打ち、穴があいている外壁の板などから空間の脆弱さが醸し出されているのだろうか。
これまで白黒の写真でしか見た事がなかったが、外壁の色は当初の塗料だったのだろうか、不透明なベンガラ色が退色し、しらちゃけた色はなごみ、逆に緊張感がない。
内部は絵の展示に利用しているので、退色防止のためと展示壁確保のためか、雨戸が中途半端に締められだらしない。
「夏の家」は開口部が大きく、それによる借景が内部空間の重要な役目をになっているだろうが、雨戸が中途半端に小さく開けられ借景もない。
数多くの絵の展示によって空間の良さが打ち消され、空間と展示がミスマッチになっている。
コルビュジェはクレームをつけるほどでもなかったのでは。
「夏の家」はこうでないはずだ。
しかし、小美術館として移築保存利用され現存しているのに感謝。


「アントニン・レーモンド(1888−1976)とノエミ・ペルネッサン・レーモンド展」のHPから
最終日の16日は朝8時半に別所温泉花屋旅館を出、小諸の村野藤吾設計の小山敬三美術館、シェークスピア美術館、軽井沢のアントニー・レーモンド設計の「夏の家」(現ペイネ美術館)と聖パウロ教会、脇田美術館と吉村順三設計の脇田アトリエ(外観)、吉村順三設計の「森の小さな家」(外観)を見た。
アントニー・レーモンド設計の「夏の家」。
第一印象はインパクトが弱く、思いのほか外観も内部も小さく感じた。本や雑誌の写真で見るような毅然とした密度の濃さがなかった。これまでの期待度が大き過ぎたのか。
開口部に掛けられた変形した簾のだらしなさ、外壁の木板の薄さが感じらる貧相さ、それによる波打ち、穴があいている外壁の板などから空間の脆弱さが醸し出されているのだろうか。
これまで白黒の写真でしか見た事がなかったが、外壁の色は当初の塗料だったのだろうか、不透明なベンガラ色が退色し、しらちゃけた色はなごみ、逆に緊張感がない。
内部は絵の展示に利用しているので、退色防止のためと展示壁確保のためか、雨戸が中途半端に締められだらしない。
「夏の家」は開口部が大きく、それによる借景が内部空間の重要な役目をになっているだろうが、雨戸が中途半端に小さく開けられ借景もない。
数多くの絵の展示によって空間の良さが打ち消され、空間と展示がミスマッチになっている。
コルビュジェはクレームをつけるほどでもなかったのでは。
「夏の家」はこうでないはずだ。
しかし、小美術館として移築保存利用され現存しているのに感謝。



by nisi93jp
| 2007-10-09 10:44
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