2021年 02月 17日
PHJ研修:基礎と地盤 2 基礎外全面断熱 |
パッシブハウスジャパンの「基礎と地盤の熱関係」のバレンタインZOOM研修会があった。
森みわさんのシミュレーションで熱環境を探ろうとする研修会である。
各種基礎断熱と床断熱材の特色をよく知れた。
35年ほど前から各種の基礎断熱と床下暖房の技術を積み重ねて今日に至り、
経験値で進展してきたが、そのことがシミュレーションでよく分かる。
その内容の紹介の2
基礎外全面断熱の場合のシミュレーション。
立ち上がり基礎の断熱材:EPS厚100mm
底盤下基礎の断熱材:EPS厚100mm
床下温度=25℃、室温度=20℃ 外気温度=0℃
断熱材が内側L型。
外周のみが幅910mmの断熱施工で他の部分は無断熱。
熱の逃げ具合が良く分かる。
15年ほど前であろうか、基礎断熱は燃費が食いながら寒いという工務店の話題が上がった。
考えてみるに、基礎断熱のL型であり内部に基礎立ち上がりがあることが原因と考えられた。
エアコンの位置や暖気の流れの工夫の有り様も考えられた。
初期の頃の基礎断熱はL型で、家全体の性能はQ値=1.8W/m2K程度であった。
この頃の床下暖房はFF石油ストーブで8kW程度の大馬力だった。
その後は1.5W/m2K程度、1.0W/m2K程度、0.8W/m2K程度とグレードアップしてきた。
熱交換換気システムを入れ、窓は樹脂トリプルでQ値=1.3W/m2Kほどになると、
L型だと熱が逃げる割合が天井や外壁や窓から比べ床(底盤下)が大きく、
床の表面温度が他面より低いのが原因と思われた。
基礎断熱の床下エアコン暖房は3〜4kW程度のエアコンで、
床の表面温度が24℃前後が心地いい。
上記の資料はPHJのバレンタイン研修会での森みわさんのシミュレーションの転用。
以下は西方設計の床下エアコン暖冷房用の床下ワンルーム基礎断熱。
室内の立ち上がりの基礎がない。
西方設計のオリジナルな、
床下エアコン暖冷房用の床下ワンルーム基礎断熱(スカート断熱を含む)の、
暖冷房の創意工夫による、
良さがシミュレーションで表現されるには、
西方設計で熱橋やPHPPや非定常結露ソフトを用意し使いこなせなければならない。
しかし、現状では設計で手一杯でできないが、
春からは所員が2人増えるので0.5人分はそうしたい。
by nisi93jp
| 2021-02-17 00:24
| 基礎断熱
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