2012年 04月 06日
QPEXとSimheat 1 |
3月29日の新住協の理事会で話題が沢山でたが、二つが大きかった。
1.鎌田紀彦教授がもう一年大学に在籍する。
2.熱性能設計ツールQPEXが国の認定を得る方向である。
簡易で使いやすいQPEXの最新版はQPEX2.0シリーズのQPEX2.72だが、3月末には冷房計算が加わり各月別の数値が計算されるQPEX3.0の完成版が出る。
国の認定を得るにはSimheatとの誤差が少ないことの証明が必要だそうだ。
その誤差の程度を把握し調整している。
認定がとれれば私的性能確認ばかりでなく、公式な性能表示になり使い道が格段に広がる。
Simheatを実際に使っている恵那の金子さんや担当の渡部さんの話しを聞くと評判が良いので、一次、高価なSimheatを購入しようと思ったが、鎌田先生の話しを聞くと、一意匠設計屋が片手間に計算できるような簡単なものではない。計算が出来るようになるまで1ヶ月はかかると言われた。
慣れるまで1日、慣れれば2時間ほどで計算できるQPEXは有り難い。
これまではβ版QPEX3.0をだましだまし使って来たが、完成版を待つ事にした。
以下は日本建築学会大会学術講演便覧集(2010年9月)のまとめ部分の抜粋。
QPEXの精度検証のため、熱負荷計算ソフトSimheatを用いて、地域や断熱性能による違いを明らかにした。その結果、以下の3点のことが分かった。
1)寒冷地冷暖房期・中間期および温暖地中間期の各月の差が大きくなった。これはQPEX、Simheatの暖房・冷房期間の決定方法の違いに起因すると考えられる。
2)暖房時は日射による影響をやや過小に評価し、冷房時には大きく評価する傾向にあるため、日射が入りやすいS55では差が開く傾向にあった。
3)断熱性能・地域での違いにより年間冷暖房負荷で最大15%の差が生じた。
断熱性能・地域により多少の差は見られたが、住宅の熱設計検討用とうして一定の精度をもっている。今後は、日射の影響をより正しく評価するため、住宅の蓄熱性の影響を加味した計算を取り入れていきたい。
村松奈美、鎌田紀彦、朝丘幸康、大浦豊 住宅の熱性能設計ツールQPEXの開発 その2 住宅熱負荷計算用ソフトSimheatとの比較検証 日本建築学会大会学術講演梗概集(北陸)2010 p.382
1.鎌田紀彦教授がもう一年大学に在籍する。
2.熱性能設計ツールQPEXが国の認定を得る方向である。
簡易で使いやすいQPEXの最新版はQPEX2.0シリーズのQPEX2.72だが、3月末には冷房計算が加わり各月別の数値が計算されるQPEX3.0の完成版が出る。
国の認定を得るにはSimheatとの誤差が少ないことの証明が必要だそうだ。
その誤差の程度を把握し調整している。
認定がとれれば私的性能確認ばかりでなく、公式な性能表示になり使い道が格段に広がる。
Simheatを実際に使っている恵那の金子さんや担当の渡部さんの話しを聞くと評判が良いので、一次、高価なSimheatを購入しようと思ったが、鎌田先生の話しを聞くと、一意匠設計屋が片手間に計算できるような簡単なものではない。計算が出来るようになるまで1ヶ月はかかると言われた。
慣れるまで1日、慣れれば2時間ほどで計算できるQPEXは有り難い。
これまではβ版QPEX3.0をだましだまし使って来たが、完成版を待つ事にした。
以下は日本建築学会大会学術講演便覧集(2010年9月)のまとめ部分の抜粋。
QPEXの精度検証のため、熱負荷計算ソフトSimheatを用いて、地域や断熱性能による違いを明らかにした。その結果、以下の3点のことが分かった。
1)寒冷地冷暖房期・中間期および温暖地中間期の各月の差が大きくなった。これはQPEX、Simheatの暖房・冷房期間の決定方法の違いに起因すると考えられる。
2)暖房時は日射による影響をやや過小に評価し、冷房時には大きく評価する傾向にあるため、日射が入りやすいS55では差が開く傾向にあった。
3)断熱性能・地域での違いにより年間冷暖房負荷で最大15%の差が生じた。
断熱性能・地域により多少の差は見られたが、住宅の熱設計検討用とうして一定の精度をもっている。今後は、日射の影響をより正しく評価するため、住宅の蓄熱性の影響を加味した計算を取り入れていきたい。
村松奈美、鎌田紀彦、朝丘幸康、大浦豊 住宅の熱性能設計ツールQPEXの開発 その2 住宅熱負荷計算用ソフトSimheatとの比較検証 日本建築学会大会学術講演梗概集(北陸)2010 p.382
by nisi93jp
| 2012-04-06 10:33
| Q1、省CO2省エネ・エコ・環境
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