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「熱・水蒸気・力の流れに素直な高断熱・高気密住宅の先端」
2015年 新住協関西支部 第4回研修会より 2015.08.06@TOTO大阪ショールーム
「断熱の神様」、西方里見さんを講師に迎えた今回の研修会、「実例紹介」として
1.床下エアコン専用基礎
2.これからの窓
3.防湿層がない工法
4.日射取得、日射遮蔽
という各項目で、3時間近く繰り広げられました。
タイトルに「先端」とあるのは、まったくその通りで、とにかく先駆者としての実例のオンパレード!
詳細なデータやサーモグラフィでの検証はもちろん、こうあるべきでは、との施工内容を惜しげもなく披露されるのは圧巻でした。
特に本来の断熱・気密施工と並行して、1989年の「FF石油ストーブ床下暖房」の実作から始まり、今の理想とする構造(専用基礎)も含めた到達点は生半可な追従を許しません。
またサッシを始めとする各種設備の最新型の研究と既成品に頼らぬ施工追及の姿勢。
もう項目を挙げていくと数えきれませんので(笑)、その他メモからこぼれ話を列記しますと、
・(パワーポイントでは付加断熱を上位に表記しているが)本来は窓のレベルUPが一番
・顕熱交換から全熱交換へと変わってきた事で室内湿度量も変化、基礎断熱空間への影響も考慮が必要では
・Uw=0.8の窓が町の工場でもつくられる(実際の動きとして紹介あり)
・日射遮蔽は窓だけでは無い。外壁の遮蔽部材として「ファサード・ラタン」等、以前より存在する
・日射遮蔽、調節は庇よりも外部ブラインドが優れている
・逆転結露が影響するという時間帯の認識は変わってきている
・ドイツは山形県から函館あたりまでの感覚か
・空気層16厚ペア・ガラスではアルゴンガスとクリプトンガスの差はほとんどない
・一条工務店はQ値「0.8」と謳っているが、実際に調べたら「*.**」らしい(ここでは書けません(笑))
・(質疑応答にて)床下エアコンの温度設定とは。「マーベックス」と床下ホコリの除去について。外壁仕上によって付加断熱層を二重にする効用。等々・・・
正直、今回紹介された各実例を知って明日からすぐに自分も、とはとても思えないものばかりです(苦笑)・・・。
しかし、いずれも基本に忠実に、そして温熱・構造に素直に取り組むという意味では、決して異次元の話ではなく、これから目指していく方向の一つであるのも間違いありません。
そしてまずは基本が大事だという事も(今回も、そして最近のFBでも取り上げられてましたので、改めて「自立循環型住宅への設計ガイドライン」を読みなおしました。9月の講習にて新ガイドラインもチェックします!)。
貴重なお話を沢山うかがえ、刺激も受けました。
そして、まずは自分の足元から頑張ります!